
選択肢が多いほど実は不幸な感覚に陥るって知ってました。
選択肢が多ければ選びたい放題っていいのかなと思っていたら、
そうではなく、実はそれが幸せを感じないということを研究調査した論文があるんです。
幸せってなんだっけ、そんなことを求める人のための記事なんだよい。
マキシマイザーとサティスファイサー
なんでも“最高”を目指す人(マキシマイザー)は、
実は“満足”で手を打つ人(サティスファイサー)より幸せ度が低いという結果が…
マキシマイザー(maximizer):
- どんな場面でも“最高”を追い求めるタイプ。
- 例えば、レストランでメニューを全部調べて「一番ウマいもの」を絶対選びたい人。
- 服を買う時も「もっと良いのがあるかも…」と他店をはしごして悩み続ける。
サティスファイサー(satisficer):
- 「まあこれでいいか、十分OK!」と満足できるタイプ。
- レストランで「これ美味しそうだから頼もう」とサクッと決めて、あとからあれこれ考えない。
論文で何を調べたの?
マキシマイザー」と「サティスファイサー」の違いが、幸福感や後悔にどう影響するか?
アンケートや心理テストを複数グループでやって、
- どれくらい「最高」を目指すか
- どれくらい後悔しやすいか
- どれくらい満足・幸福を感じてるか
- どれくらい落ち込みやすいか
- 他人と比べやすいか
などを定量的に測定しました。
背景・理論的枠組み(Theoretical Background)
~性格バトル勃発!~
- マキシマイザー(maximizer):
- とにかく「最高・最強」を目指して全選択肢をガチ検討
- どんなときも「もっと良いものはないか?」と探し続けてしまう
- 買い物だと、Amazonの全レビューを見終わるまで決めないタイプ
- サティスファイサー(satisficer):
- 「これで充分!」「うん、満足!」でスパッと決められる人
- 80点でも満足できる、行動力高めなタイプ
- お店のランチも5分以内で選ぶ(しかも後悔しない)
私たちは自分にとってより良いものを探してしまいます。
なぜなら人には欲望があるからです。
自分が最高だと思って選んだのにも関わらず、
後になって、選んだものが最高ではなかったと感じてしまう事はよくあります。
しかし、これで十分、足るを知る人は自分で選んだことに満足する人もいるのです。
この違いはなんなのかを見ていきます。
選択肢が多すぎる現代の“罠”
- 「選択肢が多い=幸福」って本当?
- いやいや、実は選択肢が多すぎると人間は困る!
- 「ジャムの法則」伝説
- スーパーマーケットの試食コーナーで、ジャムが6種類だと多くの人が購入したけど、24種類あると選ぶ人が減っちゃった!
- 選択肢多すぎると、人は迷って決められなくなる
- 選んでも「他にもっと良いのがあったんじゃ?」と後悔しやすくなる
- 情報過多&比較沼
- 情報が多すぎて脳みそパンパン
- SNSや他人の口コミで比較しすぎて、結局満足できない
客観的には「良い選択」をするかもしれないマキシマイザーは「時間も労力もかけて最高」を狙うので、
実際に良い結果を出すことも多い、
しかし、主観的には「満足できない」「後悔しやすい」ということがわかっています。
本人の満足度・幸福度はむしろ下がるのが本研究のポイントで、
常に「もっと良いのがあったかも」思考
他人と比較して自分の選択をネガティブ評価しがち
結果、自己肯定感や幸福度が下がり、うつ傾向も高まる
サティスファイサーは客観的には「まあまあ」でも、主観的な幸福感は高い!
という結果が出ています。
後悔理論的「後悔しないコツ」7選◆
①「“最良”より“最適”」思考にシフト!
“ベスト”より“ベター”で良し!
最高を求めすぎず、「今の自分にはこれが一番合ってる」と納得する
誰とも比べない:
「“世界一”じゃなくて、“自分一”を目指そう」
②“満足基準”を自分で決める
自分なりの「OKライン」を明確化する。
例えば「ラーメンはスープとチャーシューが美味しければ満足」みたいな、
自分の基準を先に決めておく
これで「もっと良い選択肢あったかも…」症候群を撃退!
③選択後は“もう迷わない”ルールを作る
「選んだら振り返らない」習慣をつける。
ショッピング後の“レビュー沼”にはもう入らないことです。
決断後の「他の選択肢」はサヨナラしよう。
④「人と比べない」SNSデトックス
他人の“正解”や“充実ぶり”は参考程度でOK!
SNSで「隣の芝生青すぎ現象」に陥ったら、スマホを置いて深呼吸、
自分のペースと価値観を大事に!
⑤「小さな後悔」には“リカバリーのユーモア”を
失敗したら「これもネタにしよう!」と笑い飛ばす、
落語的に「オチ」をつけると、後悔も思い出になります。
⑥「選べること」に感謝する
選択肢があること自体が幸せ、と思えば後悔の重みが減りますし、
「迷える自分、成長してるじゃん」とポジティブ変換!
⑦「後悔は学び」と割り切る
過去の後悔を“次のヒント”に昇華、
「今回はこれでOK、次回の糧にしよう」で前向きに!
この論文では人のよく深さにどう付き合っていくというのがテーマもあります。
人は「もっと上」を求め続ける性(さが)を持つ生き物です。
マキシマイザー(maximizer)は、今の結果に満足できず、
「もっと良い選択肢があるはず」と無限ループにハマる。
新しい選択肢が増えると、
幸福が増すどころか逆に不安・後悔・ストレスが増幅してしまうのです。
「選択肢沼」=現代の“欲望社会”を表しています。
それは人と比べてしまうというクセみたいなものがあります。
だから、他人と比べてしまい、選択肢が多い社会ほど「もっと」「まだ」という欲が刺激される。
論文では「ラーメン屋で全メニューを吟味」、「他人の持ち物や選択もつい比較」などの具体例で、
“足るを知る”ことが難しくなっている現代の病理を指摘しています。
足るを知ること、それは自分の中に軸を持つことです。
自分の中に軸がないために、他人と比べてしまうのです。
自分に軸があれば、迷う事は少なくなりますし、公開する機会も減少します。
満足できない「飢餓感」=幸せを遠ざけるという結果につながるのです。
“十分良い”に手を打たず、「もっと、もっと」と思い続けると、
どんなに恵まれた状況でも心が満たされにくい。
つまり「欲深さが幸福を自ら遠ざける」構造が明らかになっているのが今回の論文です。
いかがでしたでしょうか、あなたはどちらの側ですか。
自分が選んだ結果に満足するタイプですか、それとも…
今回はここまで最後までご覧いただきありがというございます。
参考資料
シュワルツ, B., ウォード, A., モンテロ, J., ライセス, S., & ベンジャミン, I. (2002).
『Maximizing Versus Satisficing: Happiness Is a Matter of Choice』, 2024年6月22日アクセス.
https://www.researchgate.net/publication/11048743_Maximizing_Versus_Satisficing_Happiness_Is_a_Matter_of_Choice
選択肢が多すぎて決められない人へ。“マキシマイザー”と“サティスファイサー”の幸福論その2へつづく