どのような場面で利用するツールなのか、
効果的な使い方を前回でお伝えしました。
利用するときのポイントからお伝えしていきます。
意識するポイント
このツールを効果的に使うには、以下の点を意識しましょう:
- 感謝と親密さを示す: 言葉や行動で相手への感謝を示し、信頼を築く。
- 積極的な関わり: 相手と関わる時間を大切にし、親密さや楽しさを取り入れる。
- 誠実さを維持する: 自分の価値観に従い、誠実な行動を取ることで信頼を強化する。
- 許しの実践: 自己許しを通じて、過去の痛みを解放し、他者との関係を修復する。
これにより、
人間関係が深まり、
自己成長が促され、
心の平穏が得られるでしょう。
個人で使うときの手順と頻度
このツールは個人でも使用でき、
自己成長と他者との関係を向上させるために使います。
具体的な手順
他者に感謝を示す(Appreciating Others)
ステップ1:
大切な人をリストアップする(家族、友人、同僚など)。
ステップ2:
各人に対して具体的に何に感謝しているかを考える。
小さなことで構いません。
例えば、「朝、コーヒーを入れてくれてありがとう」など。
ステップ3:
感謝の気持ちを表現する。
感謝の言葉を伝えたり、
手書きのメモを渡したり、
相手のために何か小さな行動を起こします
(例:相手を手伝う、特別な時間を共に過ごすなど)。
他者と積極的に関わる(Interacting with Others)
ステップ1:
親密な関係を築きたい人、
もっと時間を過ごしたい人をリストアップします。
ステップ2:
週ごとの予定を確認し、
誰かと一緒に過ごす時間を意識的に確保します。
たとえば、
一緒にランチをしたり、
散歩をしたりします。
ステップ3:
相手との対話で感謝の気持ちや親しみを示す。
例:ハグ、褒める、感謝を言葉にする。
誠実さを示す(Showing Integrity)
ステップ1:
自分の約束やコミットメントを見直す。例えば、家族や友人に何を約束したか、仕事でどのような責任を持っているかを整理します。
ステップ2:
自分が約束したことを守り、責任を果たすために行動する。もし忘れていた約束があれば、それを再確認して誠実に対応します。
ステップ3:
自己認識を高める。自分が大切にしている価値観を確認し、それに従った行動を取る。
許しを実践する(Forgiving Others for Past Hurt)
ステップ1: 過去に自分が誰かに傷つけられた経験や、相手に対して抱えている感情を紙に書き出します。
ステップ2: 自分自身を許すことから始め、その出来事が自分にどのように影響したかを客観的に見つめます。
ステップ3: 相手に対する許しの感情を心の中で育てます。たとえば、「相手から謝罪を受けていなくても、自分のためにこの感情を解放する」と決めます。
頻度について
- 他者に感謝を示す: 週に1〜2回。毎週1人の大切な人に感謝の気持ちを示すよう心がけると良いです。
- 他者と積極的に関わる: 週に1回。誰かと特別な時間を過ごすことを意識的に行い、深い対話を促進します。
- 誠実さを示す: 日常的に。小さな約束やコミットメントを意識的に守り、誠実さを常に心がけます。
- 許しを実践する: 月に1回を目安に、過去の出来事や未解決の感情を振り返り、心の整理を行います。必要に応じて、もっと頻繁に実践しても構いません。
継続は力なり
このツールは自分のペースで、
無理なく取り組むことが大切です。
上記の手順をもとに、
日常の中で具体的な行動を少しずつ取り入れることで、
人間関係の改善や自己成長を促進できます。
効果を最大化するために:
- 小さなステップを繰り返し行うことで、習慣として根付かせることが大切です。
- 自分に合った頻度や方法を見つけ、無理なく実践することが、長期的な効果をもたらします。
これらのステップを実践することで、
他者との関係性が深まり、
自分自身への自己受容も向上します。
習慣化することで関係改善から良質な関係構築へ
感謝、関わり、誠実さ、許しといった行動を繰り返し行うことで、
自然と習慣化することにあります。
これらの行動が習慣化されると、
より良い人間関係を構築できるだけでなく、
自己成長や内面の安定にも繋がります。
具体的には:
感謝の気持ちを表すことを日常に組み込むことで、
人間関係の質が向上し、他者との絆が深まります。
誠実さや他者との関わりを意識的に続けることで、
相手からの信頼を得やすくなります。
許しの実践を習慣化することで、
過去の傷やトラウマから解放され、
心の負担が軽減します。
これらの行動を繰り返すことで、
自然に「人を大切にする姿勢」が身に付き、
長期的な変化が期待できます。
習慣化するためには、
初めは意識的に行動する必要がありますが、
徐々にそれが無意識のうちにできるようになるのが理想です。
邪魔をする感情に対処する
行動を習慣化しようとしても、
恥ずかしさや不安などの感情が邪魔をすることは多いです。
そのため、
特に初めの一歩を踏み出すことが難しいと感じる人も少なくありません。
このように感じるときは、
自分自身に声かけをして、
行動に対する勇気を持たせる方法や、
感情を乗り越えるための意識をどのように高めるかについて説明します。
自己対話を通じて自分自身を勇気づけ、前進するための考え方です。
1. 「まずは一歩を踏み出そう」という自己対話
- 意識すること: 「完璧を目指さなくてもいい、最初の一歩を踏み出すことが大切だ」と自分に言い聞かせます。小さな一歩を大切にすることで、次のステップが自然に見えてくることを理解することが大切です。
- 具体例: 例えば、「感謝を伝えるのは恥ずかしいけど、今日1回だけやってみよう。それだけで自分にとって進歩だ」と自分に語りかけます。
2. 「恥ずかしいのは自分だけの感情」
- 意識すること: 「相手がどう思うかはコントロールできないけど、自分の行動はコントロールできる。自分が恥ずかしいと思うのは自然なことだけど、それに縛られずに行動してみよう」と考えます。自分の感情を認識しつつ、それが行動を妨げないように意識します。
- 具体例: 「もし失敗しても、それは学びになるだけ。周りがどう思うかよりも、自分の成長に集中しよう」と自分に伝えます。
3. 「他人の視線を気にしすぎない」
- 意識すること: 「他人がどう思うかはその人の課題であって、自分の課題ではない」とアドラーの「課題の分離」の考え方を取り入れます。他人の視線や評価を気にするのではなく、自分自身の価値観に基づいて行動することを意識します。
- 具体例: 「他人がどう思うかは気にせず、自分が良いと思うことをやってみよう。その結果がどうであれ、自分のためにやっているんだ」と自己対話を行います。
4. 「行動することで自信がつく」
- 意識すること: 行動することでしか自信は育まれないことを理解し、「小さな成功体験を積み重ねて、自信を育てることができる」と自分に伝えます。失敗を恐れず、行動することそのものが自分にとっての価値だと理解することが大切です。
- 具体例: 「一歩踏み出せば、それが自信の第一歩になる。やらないより、やってみた方が自分にとって大きなプラスになる」と自分に声かけをします。
5. 「失敗してもそれは学びになる」
- 意識すること: 「失敗は終わりではなく、次の成功への一歩」と考えます。行動を起こして失敗しても、それは自分の成長に繋がる学びだと認識し、失敗を恐れる感情を和らげます。
- 具体例: 「失敗しても、それは学びのチャンス。次にどう改善できるかを考えれば良いだけだ」と自分に言い聞かせます。
まとめ
自分自身に対しては、
「小さな一歩を大切にする」
「恥ずかしい気持ちは自然なこと」
「他人の視線を気にせず自分の価値観で行動する」
「行動が自信を育てる」
「失敗は学び」という自己対話を通じて、
前向きな行動を促すことができます。
これにより、
自分の感情に支配されるのではなく、
感情を乗り越え、
自分自身の成長にフォーカスすることができるでしょう。
参考サイト
https://positivepsychology.com/
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