健康的な組織は勝ち続けるが、ルールは急速に変化している7

前回は6つのシフトを取り入れ、組織の健康を改善をおこなった企業のお話をしました。

ここでは6つのシフトとHRツールTOiTOiを組み合わせることで、
6つの施策が行いやすくなります。その詳細について解説していきます。

TOiTOiと6つのシフトを組み合わせる際の注意点と期待できる結果

6つのシフトは、組織の持続的な成功のために重要な要素ですが、
社員一人ひとりの価値観や思考の違いを考慮せずに導入すると、
抵抗が生まれたり、成果が出にくくなったりする可能性があります。

そこで、TOiTOiのロジック・ブレイン3分類(LB3)を活用することで、
各社員の特性に合わせた導入が可能になり、効果的な変革を実現しやすくなります。

ここでは、TOiTOiを活用する際の注意点、期待できる結果、
期待できない結果について詳しく解説します。

1.TOiTOiと6つのシフトを組み合わせる際の注意点

TOiTOiのタイプ6つのシフトを導入する際の注意点
理性(黄)理念や目的を明確にすることが重要(納得感がないと動きにくい)
組織の透明性を高め、明確なルールを設定(曖昧な制度だと不安を感じる)
トップダウンではなく、議論を通じた合意形成が必要
比較(青)データと実績を基に説明することが必須(感覚的な説明は納得しない)
成果を測定し、効果を数値で示す(進捗が可視化されないと疑念を抱く)
類似事例を活用し、導入のリスクを低減
感性(赤)ワクワク感を持たせ、魅力的な未来像を描く(単調なルールだと関心が持てない)
迅速な意思決定と変化を実感できる仕組みを用意(プロセスが長いと飽きてしまう)
トップのリーダーシップが強く求められる(影響力のある人物の発信が必要)

💡 ポイント

  • 「1つの方法ですべての社員に適応させる」のではなく、タイプ別にアプローチを変える
  • 納得感(理性)、合理性(比較)、魅力(感性)の3つをバランスよく組み合わせる

2.期待できるポジティブな結果

TOiTOiの視点を取り入れて6つのシフトを導入することで、
以下のような成功要因を確保できます。

6つのシフト期待できるポジティブな結果
共通の目的を明確にする社員一人ひとりがミッションに共感し、仕事に意味を感じる
組織の方向性が明確になり、全社的なエンゲージメントが向上
権威主義リーダーシップの終焉トップダウン型の指示ではなく、社員の自発的なアイデアが活かされる
現場レベルでの意思決定がスムーズになり、柔軟な組織が構築される
データ駆動の意思決定意思決定が属人的ではなく、客観的なデータに基づいた合理的なものになる
社員が納得できる意思決定が増え、反発が減る
従業員のエンゲージメントと心理的安全性心理的安全性が高まり、意見を自由に言える環境が整う
リーダーが個々の社員に合ったマネジメントを行い、離職率が低下する
テクノロジー投資をビジネス成果に直結IT投資が単なるコストではなく、業務改善や収益向上につながる
社員が新しい技術を活用しやすくなり、生産性が向上する
サステナビリティから社会的責任へ社員が社会的意義を感じながら働くことで、モチベーションが高まる
企業ブランドが向上し、顧客や投資家からの評価が高まる

3.期待できないネガティブな結果(失敗のリスク)

TOiTOiを考慮せずに6つのシフトを導入すると、
以下のような失敗のリスクが発生する恐れがあります。

失敗の要因発生しうるネガティブな結果
共通の目的が押し付けになる× 「押し付けられている」と感じる社員が出て、反発が生まれる
× 具体的な行動指針がないと、実行に移せず形骸化する
リーダーシップの変革が中途半端× 責任の所在が不明確になり、組織の統制が取れなくなる
× 現場主導の意思決定が混乱し、方向性がバラバラになる
データの活用が過剰になりすぎる× データ重視が行き過ぎて、社員の直感や創造性が抑制される
× 数値化しにくい要素が評価されなくなる
心理的安全性が誤解される× 批判やフィードバックが避けられ、成長が停滞する
× 意見を自由に言えても、具体的な行動に結びつかない
テクノロジー投資が失敗する× 社員が新技術に適応できず、現場の混乱が発生
× 導入しただけで、効果的に活用されないまま終わる
社会的責任がパフォーマンスになる× 企業の姿勢が「単なるブランディング」と見なされ、逆に信頼を失う
× サステナビリティの目的が曖昧になり、社員のモチベーションが低下

4.まとめ

TOiTOiを活用することで、6つのシフトを「全社員が納得できる形で導入」できる
理性・比較・感性の各タイプに適した施策を組み合わせることで、変革の成功率が向上
TOiTOiを考慮せずに導入すると、一部の社員が納得できず、反発が生まれるリスクがある

TOiTOiと6つのシフトを組み合わせることで、
社員の多様性を活かしながら、組織全体を持続的に成長させることができます!

ここでも大切なことは、自己理解・相手理解が前提となって改革を進めていくことです。
たとえば、「これはこうなんだからこうなんるんだよ」と大雑把になりますが、
上司が理解できていて、部下に伝えても、部下は理解できていないことはよくある場面、
この場面でミスコミュニケーションが起こっているわけです。

上司がわかっているから、部下のあなたも理解できるでしょ、というスタンス。
同じタイプであれば、すぐに理解や共感を得られる可能性は高いです。

自分と相手は違うということを認識していれば、違うコミュニケーションの取り方になります。
説得ではなく納得してもらう。
納得、腹落ちするポイントは人により違うということです。

自己理解・相手理解ができていれば、自分はこう思っている、あなたはどう思っているのか。
相手の思いを聴き出し、価値観の違いを理解することで、
相手に合わせたアプローチが可能となってくるのです。

スピリチュアルな話になりますが、現在は【風の時代】です。
コミュニケーションが大切だと言われています。

ここで立ち止まって、あなたや組織のコミュニケーションのあり方を見直してみませんか。

最後までご覧いただきありがとうございます。

参考資料

マッキンゼー・アンド・カンパニー(2024). 『Healthy Organizations Keep Winning, But the Rules Are Changing Fast』, 2025年2月21日アクセス. https://www.mckinsey.com/capabilities/people-and-organizational-performance/our-insights/healthy-organizations-keep-winning-but-the-rules-are-changin

健康的な組織は勝ち続けるが、ルールは急速に変化している8へつづく