「パフォーマンスを向上させるには、従業員の意見が最も重要」
2023年末から2024年初頭にかけてマッキンゼーが実施した、
1,000人以上の従業員を対象とした調査結果をまとめたものです。
この調査は、
従業員がより良いパフォーマンスを発揮するために、
何が彼らを動機づけるかを理解することを目的としています。
主なポイントは以下の通りです。
一貫性と明確さが重要:
従業員は、
組織のパフォーマンス管理が一貫性があり、
内部でしっかりと論理が通っていて理解できるものであれば、
最も動機づけられると感じています。
目標設定:
目標が測定可能で、
チームや会社の目標と明確に結びついていると、
従業員のやる気が高まります。従業員が目標設定に関与し、
年内で更新されることが特に効果的とされています。
パフォーマンスレビュー:
目標設定に関与し、
従業員のパフォーマンスをよく理解している
スキルのあるマネージャーが行うレビューは、
動機づけに大きなプラスの影響を与えます。
評価の形式(数値評価か行動評価か)は、
それ自体ではあまり影響がないとされています。
マネージャーのトレーニングと発展的な対話:
正式なレビューサイクル外で行われる発展的な対話が
従業員のやる気を高める鍵となります。
フィードバックを提供するマネージャーを
適切にトレーニングすることは、
大きな投資効果があるとされています。
非金銭的な報酬:
金銭的な報酬は依然として重要ですが、
スキルアップやプロフェッショナルな
発展の機会といった非金銭的な報酬も、
従業員の動機づけを高めるとされています。
これらの報酬が望ましい行動と結びつけられることで、
さらに効果が向上します。
この記事では、
目標設定、パフォーマンスレビュー、フィードバック、報酬の4つの柱を統合的に設計し、
効果的に実行することが、
組織のパフォーマンス向上にとって重要であると強調しています。
Exhibit 1:
パフォーマンス管理のアプローチに対する従業員の認識
- ここでは、パフォーマンス管理のアプローチに対する従業員の反応が、
5段階評価(1 = 低い、5 = 高い)で示されています。 - 結果を測定するアプローチと行動を測定するアプローチを比較しています。
- 一貫した構造がない場合、
従業員の動機づけや公正性に対する認識が低くなるという結果が示されています。
主な結果:
- 一貫したパフォーマンス管理のアプローチは、
従業員にとって「会社のパフォーマンス改善」、
「パフォーマンス改善への明確な提案」、「公正さ」、
「より良いパフォーマンスへの動機づけ」として高く評価されました(平均4.08点~4.11点)。 - 一貫した構造がない場合、
従業員のモチベーションが低下し、
評価は約3.27点とされています。
Exhibit 2:
ゴール設定アプローチの従業員のモチベーションに対する影響
- 従業員が設定した目標のうち、
個人目標とチーム目標をミックスしたもの、
測定可能な目標、
会社やチームの目標とリンクされた目標に対するモチベーションが示されています。
主な結果:
- 個人とチームの目標がミックスされている場合、
モチベーションが最も高く、
44%の従業員が動機づけられたと報告しています。 - 測定可能な目標や、
会社やチームの目標と明確にリンクされている
目標も動機づけに強い影響を与えていることが示されています。
Exhibit 3:
パフォーマンスレビューのアプローチによるモチベーションの向上
- 従業員がパフォーマンスレビューを受ける際、
スキルを持つマネージャーによるレビューが、
評価スケールそのものよりも動機づけに影響を与えるという結果が示されています。
主な結果:
- 2ポイントや5ポイントなどの評価スケールは、
従業員のモチベーションに対して大きな違いをもたらしませんでしたが、
スキルのあるマネージャーが行った評価が最も効果的であることが示されています。
Exhibit 4:
報酬に対する従業員の反応
- 金銭的報酬と非金銭的報酬を組み合わせたアプローチが、
従業員のモチベーションやパフォーマンスの向上に効果的であることが示されています。
主な結果:
- 金銭的報酬に加え、
非金銭的報酬(スキルアップの機会やプロジェクトへの参加など)を提供することで、
従業員のモチベーションが高まるとされ、52%の従業員がこれを支持しています。
これらのデータやグラフは、
従業員の意見を基に、
パフォーマンス管理のアプローチがどのように
従業員のモチベーションに影響を与えるかを可視化しています。
What employees say matters most to motivate performance-2へつづく