ギグワーカーと非正規雇用2

日本でもギグワーカーは
配達業やデジタル分野を中心に増加しており、
働き方の柔軟性を求める人々にとって重要な選択肢となっています。

しかし、法的保護や収入の安定性といった課題があり、
今後の制度整備が重要なポイントとなるでしょう。
また使い捨てにしてしまうのか?

ギグワーカーと非正規雇用を比較する

ギグワーカーが非正規雇用労働者と比較していくと、
「使い捨て感」が強いという印象があります。
これはいくつかの理由で広く認識されており、
どんな理由から来るのか見ていきます。

1. 雇用関係の不安定さ

ギグワーカーは、
従業員ではなく独立請負業者として扱われることが多いため、
雇用関係が極めて不安定です。

非正規雇用者(パートタイムや契約社員)は、
短期間の契約であっても、
最低限の法的保護(雇用保険や社会保険など)
が適用されることが多いです。

しかし、ギグワーカーは労働者として認められていないため、
法的な保護や福利厚生の対象外であることが一般的です。

この違いが、「使い捨て感」を強く感じさせる要因の一つです。

2. 短期間・即時的な仕事の性質

ギグワークは、
案件ベースで働くことが多く、
1つの案件が完了すればすぐに契約が終了します。

企業は必要なときにだけギグワーカーを雇うため、
労働者側からすると「一時的な手段」として
使われている印象が強くなります。

非正規雇用者の場合、
少なくとも一定の期間の雇用が約束されることが多いため、
ギグワーカーに比べて「長期的な関係」が
形成されやすいという点で、
ギグワーカーはより「使い捨て」感が強く感じられることがあります​。

3. プラットフォーム依存の構造

ギグワーカーはプラットフォームに
大きく依存して仕事を得ることが一般的です。

このプラットフォーム経済の構造では、
ギグワーカーは数多くの他のワーカーと競争し、
評価システムやアルゴリズムに左右されるため、
自分で仕事の量や質をコントロールするのが
難しいという問題があります。

これにより、ギグワーカーは簡単に代替可能であり、
企業やプラットフォームにとって「一時的な労働力」として扱われやすいです​。

4. 労働者としての認識の違い

ギグワーカーはしばしば、
自分を「フリーランス」や「個人事業主」
として認識するため、
企業に対して従業員としての権利を
主張することが少ないこともあります。

この自己認識が、
「使い捨てられている」と感じにくくさせる一方で、
企業側は彼らを「容易に代替できる労働力」として
見ることが多くなる原因ともなります。

一方、非正規雇用者は雇用契約があるため、
ある程度の権利意識があり、企業との関係性も多少異なります​。

5. 報酬や労働条件の不安定さ

ギグワーカーは報酬がプロジェクトベースで決まるため、
仕事がない期間は無収入になるリスクがあります。

非正規雇用者でも報酬や待遇が低いケースはありますが、
労働法によって最低賃金や労働条件の保証がされています。

ギグワーカーはこのような保護がないため、
報酬の不安定さが「使い捨て感」を強調する要因の一つです​。

「使い捨て」と感じるのは

ギグワーカーが「使い捨て感」を強く感じるのは、
彼らが従業員としての法的保護を受けず、
短期間の仕事に従事し、
プラットフォームの規制に依存していることが主な理由です。

非正規雇用者も安定性に欠けるものの、
雇用契約に基づいた最低限の保護があるため、
ギグワーカーほど「使い捨てられている」と
感じることは少ないと考えられます。

あなたはどう感じましたか?

ギグワーカーと非正規雇用3につづく