
前回は、内発的動機を育てることで、やる気も自然に高まるという話でしたね。
今回はその逆。外発的動機(やらされ感)でも、育て方次第でやる気はアップできる!というお話です。
外発的動機づけ(“やらされてる”)も進化する!
「やらされてる感」は確かにやる気を奪うもの。でも、実はこれ、進化させる方法があるんです!
今日はその「やらされ感を自分ごと化する方法」を紹介します。
1. 外発的動機って何?
外発的動機とは、外からの刺激で動かされるやる気のこと。
たとえば:
- お金やボーナスが欲しいから働く(報酬)
- 怒られたくないからやる(罰)
このように、**やる気の源が「外にある」**のが外発的動機の特徴です。
だからこそ、そのやる気が続くかどうかは、「報酬や罰がどれだけ魅力的か」に左右されてしまいます。
2. 「やりたくないこと」も進化する!
では、どうやって「やりたくない」を「やりたい」に変えるのか?
ここが今回のキモ!
外発的動機でも、自分の価値観や目標にリンクさせれば、やる気は進化します。
たとえば:
- 「この仕事、ただの作業だと思ってたけど…自分のスキルアップに繋がるかも!」と気づいた瞬間、やる気がアップ。
- 「面倒だけど、これをやることでチームが助かる」と思えたら、やりがいに変わる。
つまり、外からの動機でも、自分にとって意味が生まれた瞬間に変わるんです。
3. 「やらされてる」を「自分ごと」に変えるには?
そのカギは【意味づけ】です。
- 「これは誰かの役に立つ」と思える
- 「自分の成長につながる」と気づける
- 「ただの報酬じゃなく、自分の未来を作るもの」と捉える
これだけで、やらされ感は薄れ、前向きなエネルギーに変わります。
子どものピアノあるある:
「お母さんに言われて始めた」→「弾けるようになって褒められる」→「好きな曲を弾きたくなる」→「ピアノ=自分の人生!」
大人でも同じです。
4. 外発的動機のグラデーション
やる気の質も、ステージアップできます:
- 外部規定型:「怒られたくないからやる」
- 取り入れ型(イントロジェクション):「やらなきゃいけない…」
- 同一化型(アイデンティファイド):「これは自分にとって大事だ」
- 統合型(インテグレーテッド):「これは自分の生き方・価値観だ!」
最初は“やらされてた”仕事が、気づけば「自分の使命」になっていた…
これこそが【外発→内発】進化論!
5. やる気を引き出す“三大心理的欲求”
- 自律性:自分で選びたい
- 有能感:自分はできると感じたい
- 関係性:人とつながっていたい
この3つが満たされると、やる気は自然と湧いてきます。
恋愛だって、「モテたい」より「好きだから会いたい」のほうが持続しますよね。
やる気もまったく同じです。
6. 組織でも効果アリ!エビデンス紹介
研究でもわかっています。
- 管理型の上司:部下のやる気ダウン
- 自律性をサポートする上司:やる気アップ、満足度も成果も向上!
病院や学校、企業でも「やらされ感」が減ると、欠勤・離職率が減ったというデータもあります。
「君はどうしたい?」と聞かれたとき、やる気の泉は湧き上がるのです!
7. “やらされ感”から“自分ごと”へ。今日からできること!
- ご褒美はOK!でもやりすぎ注意
- 楽しさや成長とリンクさせよう
- 褒めるときは「コントロール」ではなく「フィードバック」
- 最初は外発的でも、だんだん“意味”を見出せばOK!
たとえば、晩ご飯を自分で決めるだけでも、自律性の一歩です!
8. 最後に大事なこと
「自分のマイルール」を決めよう。
- 小さくていい。
- それを必ず守る。
すると、自信・信頼感・有能感が育ちます。
家族や仲間との関係性も深まり、自然とやる気もアップします。
環境ももちろん大切。でもまずは、自分で自分を動かす「仕組み」づくりから。
あなたのやる気が、もっと自由に、もっと楽しく育ちますように。
おまけ
自分の“やる気スイッチ”を見つけるチェックリスト&ワーク
Step 1:自分の今のモチベーションをチェック!
Q. 最近取り組んでいること(仕事・勉強・家事など)について、一番当てはまるものを選んでください。
- □ ご褒美や成果が欲しいからやっている(報酬型)
- □ 怒られたくない・評価が気になるからやっている(罰回避型)
- □ やらないと自分がダメになる気がするからやっている(義務感型)
- □ 自分の目標に必要だと思っている(目標一致型)
- □ 自分の価値観とつながっていて、やることが自然(価値統合型)
▶ 選んだ答えによって、あなたのモチベーションの“今”が見えてきます。
Step 2:そのモチベーションはどの段階?
モチベーションの型 | 特徴 | やる気の持続性 | 改善ポイント |
---|---|---|---|
報酬型 | ご褒美で動く | 短期的 | ご褒美に頼りすぎない工夫を |
罰回避型 | 怒られるのがイヤ | 短期・ストレス大 | 安心・信頼できる環境づくりを |
義務感型 | やらなきゃ…という気持ち | 中程度 | 自分の選択であると再確認を |
目標一致型 | 自分のゴールに必要 | 長期的 | 目標を言語化・可視化すると◎ |
価値統合型 | 自分の価値観と一致 | 非常に持続 | 最も自然で強いモチベーション |
Step 3:「内発的動機」に近づくための問いかけ
以下の質問に答えてみましょう:
◆このタスクは、自分のどんな目標や夢につながっている?
◆やり終えたとき、自分はどう成長できている?
◆この行動が、誰かの役に立っているとしたら?
◆やるかどうか、自分で決めたと言える?
→ これらの問いに答えることで、タスクを自分ごと化できます!
Step 4:明日からできる「自分で決める」習慣リスト
□ 今日やることを、自分でひとつ決める
□ 小さな「意味づけ」を探してみる
□ 「やらなきゃ」を「やりたい」に変える言い換えを考える
□ 振り返りで「自分にとっての意味」を見つける
あなたのやる気アップのサポートになれば幸いです。
参考資料
デシ, E. L. & ライアン, R. M. (2000). 『The “What” and “Why” of Goal Pursuits: Human Needs and the Self-Determination of Behavior』, 2025年7月1日アクセス.
https://www.academia.edu/76430355/The_What_and_Why_of_Goal_Pursuits_Human_Needs_and_the_Self_Determination_of_Behavior